こんな時代だし、将来のお金のことが心配。少しでもコツコツ貯めておきたい…。
今年は思いもかけないコロナウイルスの影響がいろいろなところに波及し、将来のお金のことが心配になった人が増えていると思います。
相場が暴落していることもあって、インターネット証券大手5社で、2020年4月に少額投資非課税制度(NISA)の口座を開設した人が、昨年の4月と比べて約3倍になった、との新聞報道がありました。
将来の不安をなくすために、いまから少しでもお金をためていきたい、こんな方には利益が非課税になるつみたてNISAがおススメ。
いまが始めどきです!
我が家はiDeCo (確定拠出年金)を2年前に始めたときに、つみたてNISAも始めました。
この記事は、家族や自分の将来のお金のことが心配なのでつみたてNISAを始めてみたい、という人向けです。
つみたてNISAがどんな制度なのか、どんなメリット・デメリットがあるか、ということについて説明したいと思います。
つみたてNISAってどんな制度?
まずは「つみたてNISA」とはどんな制度なのかをご説明しますね。
というか、そもそもNISAってなに?なんて読むの?
そうですよね、NISAってなにさって感じですよね(笑)。わたしも初めはNISAって何なのかわかりませんでした。NISAとはニーサと読みます。「少額投資非課税制度」のことです。
んんん?という感じですが、ようは「少額の投資であれば非課税にしてあげるよ」というありがたい国の制度なんです。
いまは、NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があります。
NISAの元祖は2014年からスタートした「一般NISA」。一般NISAというのは、5年間は120万円までの運用利益にかかる約20%が非課税になる、という制度です。現在は投資ができる期間は2023年までとなっています。
5年間を超えて、まだ保有していたい場合は、新たなNISAの口座に持ち越すか、課税される課税口座(特定口座)に移管しなければなりませんでした。ちょっとめんどうですね。
つみたてNISAというのは、2018年1月に新しくスタートした制度で、積み立て投資をして資産を形成していくのをサポートしてくれる制度となっています。
なお、「NISA」の制度が刷新されて、まだ仮の名前ですが「新NISA」に2024年から生まれ変わることが、2019年12月に発表されました。
新しくなる一般NISAもつみたてNISAも5年間制度が延長されるとのことですので、2042年までつみたて投資を続けることができることになりました。
いまから初めても20年以上積み立てることができるのでうれしいですね。
今年からつみたてNISAを始めても、23年X40万円で920万円を積み立てることができる計算になります。
つみたてNISAのメリットは?
つみたてNISAのメリットは5つあります。
- 利益が非課税になってお得
- 積み立て可能な期間は最長で25年間 (制度改正後)
- 口座管理手数料と売買手数料がかからない!
- iDeCoと違っていつでも解約可能!
- 少額から投資ができる!
つみたてNISAの5つのメリットその①【利益が非課税になってお得】
通常は、投資から利益が出た場合は約20%の税金がかかるんです。正確には所得税と住民税で20.315%。
つみたてNISAではなんとこれが0%に!これはお得ですよね。
1年間で40万円(1ヶ月あたりは約33,000円)までの積み立てであれば、投資から利益が出た場合に非課税となります。
我が家でも、夫婦2人でそれぞれ33,000円ずつ、毎月つみたてNISAで積み立てをしています。
つみたてNISAの4つのメリットその②【積み立て可能な期間は最長で20年間】
つみたてNISAは年間40万円以内と金額が決まっている代わりに、積み立てられる最長の期間が20年間(制度改正後は25年)と長く設定されています。
こんなに長期間、積み立てを継続できるので、今回のコロナウイルスの影響のように相場の一時的な下落で損失が出ても、それは「下げ含んでいる」だけで、その後にまた相場が持ち直してプラスになるまで待てばいいのです。
iDeCoと違って途中で解約するのも自由ですので、下がっているときに損失を確定せずに、運用成果がプラスになるまで気長に積み立て投資を継続できる。これがつみたてNISAのメリットの2つ目です。
投資信託やETFの価格が高い時は買える口数が少なくなり、低いときは買える口数が多くなります。このことによって平均的な購入価格を平準化することができます。
このように積み立てて投資をしていると、自然にドルコスト平均法という手法でリスクを分散させることができます。
ドルコスト平均法ってなに?という方はこちらの記事をどうぞ。iDeCoとドルコスト平均法について説明していますが、つみたてNISAも積み立て投資なので同じです!
つみたてNISAの5つのメリットその③【口座管理料や売買手数料が無料!】
通常の投資信託や株式の売買の場合、口座管理料や売買手数料がかかってきます。
でも、つみたてNISAは、口座管理料はゼロで売買手数料もかからないという、お得な制度になっています。
これによって、どこの金融機関に口座を作ってつみたてNISAをスタートしても、手数料というコスト面では基本的にどこでも一緒、ということになります。
つみたてNISAの5つのメリットその④【 iDeCoと違っていつでも解約可能!】
iDeCoは節税効果の高いとてもおすすめの制度です。でもiDeCoは老後の資産形成のための制度ですので、60歳以降になるまでは引き出しができません。
このため、教育資金や住宅取得の資金など、使いたいタイミングに引き出すことはできないんです。
でも、つみたてNISAの場合は、いつでも必要な時期に売却してお金を準備したり、利益がかなり出ている時期に売却して利益を確定させることもできます。
よって、老後の資金を貯めるためではなく、特に目的はないとか、60歳より前にまとまったお金が必要になる場合は、iDeCoよりもつみたてNISAで運用したほうが、使いやすいと思います。
つみたてNISAの5つのメリットその⑤【少額から投資ができる】
老後の資金を形成するためのiDeCoは最低積み立て金額が5000円ですが、つみたてNISAは金融機関によって、月額100円から積み立てができるところもあります。
毎月少額でもコツコツと投資をしていきたい、とかちょこっとの金額だけ投資信託にトライしてみたい、という方には特におすすめです。
つみたてNISAのデメリットは?
それではつぎに、つみたてNISAのデメリットをみていきましょう!
つみたてNISAの3つのデメリットその①【元本確保型の商品がない】
iDeCoと違い、つみたてNISAには元本保証のタイプの定期預金や保険などの商品がラインナップにありません。
商品は、つみたてNISAの一定の条件を満たす投資信託やETFに限定されています。
これは、NISAはあくまでも世界経済が成長していくことによる相場の上昇を見込んで投資を行い、リスクを取りながら資産を増やすための制度だからです。
このために利益を非課税にしてくれているという訳です。
でも、怖いからあまりリスクは取りたくない!
こんな方の場合は、株式や国内株式ではなく、株式や債券に分散投資してくれるバランス型の投資信託を選ぶことで、リスクを低めにすることができます。
我が家でも、夫婦二人ともバランス型を選んでいます。
運用している商品は、eMAXIS Slimのバランス8資産均等型、世界経済インデックスファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド。すべてバランス型です。
バランス型の中でも種類がいろいろあって、株式の割合が多いと高リスク・高リターンになりますし、債券の割合が多いと低リスク・低リターンになります。
たとえば、世界経済インデックスファンドと楽天・全世界株式インデックス・ファンドでは、世界経済インデックスファンドのほうが債券の割合が大きく設定されています。
よって、今回のコロナウイルスの影響で相場が下がったときなどには、世界経済インデックスのほうが下落率が少なくなっていました。
よって、損失のリスクはいやだ!という方は、バランス型の中でも債券の割合が高い商品を選ぶといいと思います。
つみたてNISAの3つのデメリットその②【積み立てしかできない】
つみたてNISAは、つみたてNISAという名前の通り、好きな時に好きな口数を買う、ということはできず、毎月定額の自動の積み立てしかできません。
このため、相場が下がったので、大きな口数を買おうかな、と思ってもつみたてNISAではスポットで買うことはできないのがデメリットといえます。
つみたてNISAのXのデメリットその③【非課税の投資枠を再利用できない】
つみたてNISAでつみたてが可能な最大の40万円のうち、つみたてNISAの口座で購入した投資信託を一部売却したとします。
でも、売却したからといって、その分の金額の非課税枠をまた再利用できるわけではありません。
また、その年に例えば10万円分まだ未使用の非課税枠があったとしても、その枠を翌年に繰り越して使うことはできない仕組みになっています。
このあたりはもうちょっと柔軟にしてくれればいいのにな~と思います。
つみたてNISAはどこの金融機関で始めればいい?
つみたてNISAを始めるときに考慮するべきポイントは3つです。
つみたてNISAの金融機関の選び方:手数料について
先ほどのメリットのところでお伝えしたとおり、つみたてNISAでは、口座管理料や売買手数料はどの金融機関でも無料です。
よって、もうすでにiDeCoを運用している銀行がある、とか株式を購入している証券会社がある、とかいう方は、すでに使っている金融機関でスタートすれば一番カンタンですね。
つみたてNISAの金融機関の選び方:取扱い商品で選ぶ
今回が初めて、という方は、取り扱い商品で選ぶ、という選び方もあります。
いやゆる大手のネット証券である、SBI証券、楽天証券、松井証券、カブドットコム証券、マネックス証券などは、取り扱いっている商品が多いのが特徴です。
あまりに多いので何を選んだらいいのか、選ぶのに苦労するかも知れませんね。
我が家の場合、わたしははつみたてNISAでセゾン投信を購入したかったのですが、SBI証券にはなく、その当時は楽天証券にしか取り扱いがありませんでした。
でも、iDeCoの口座をSBI証券にしたので、他の証券会社にさらに口座を開設するのはちょっとめんどうで、つみたてNISAもSBI証券にしました。
その後、iDeCoではセゾン・バンガードの取り扱いが始まりました。
このように自分の始めてみたい商品がある場合は、その商品を取り扱っている証券会社を選ぶのもいい方法です。
逆に、銀行や通常の証券会社は、もっと商品のラインナップが少なく絞られています。初心者の方はこちらのほうが選びやすいかもしれません。
銀行でも、基本的なインデックス型の投資信託の国内型と海外型、バランス型は通常は商品のラインナップに入っています。
つみたてNISAの金融機関の選び方:商品の取扱い数で選ぶ
今度は、取扱い商品ではなく商品の取り扱い数で選ぶ、という選択肢もあります。
商品の取り扱い数でいえば、圧倒的に多いのがネット証券大手のSBI証券、楽天証券、カブドットコム証券、マネックス証券、そして松井証券です。
商品数はだいたい150本くらい取り扱っています。幅広いラインアップがあるほうが選びやすい、という方はネット証券にするといいと思います。
つみたてNISAの金融機関の選び方:使いやすさで選ぶ
自動積立で自動的に積み立てられるので、いったんスタートすればそれほど違いはないかもしれません。
よって、それぞれの証券会社のインターフェースの使いやすさと見やすさで選べばいいと思います。
我が家ではSBI証券にしていますが、インターフェースは慣れるまでちょっと使いにくかったです。慣れれば大丈夫ですが…。
ただ、取り扱い商品のラインナップが多いですし、何といってもネット証券の最大手ですので、安心感はありますね。
楽天証券は使いやすいという口コミもみましたし、楽天ポイントなどの付与もあるので、楽天をよく使う方は楽天証券を候補に入れてもいいかもしれません。
また、松井証券は、ブログの口コミなどでオススメされている場合がけっこうあったので、ユーザービリティが高いのではないでしょうか。
また、ネット証券は不安、という方は従来型の窓口のある証券会社や銀行を選べばいいと思います。
まとめ:つみたてNISAはいまが始めどき
コロナウイルスの影響が広がるいま、口座の開設をする人がかなり増えていて、NISAのなかでも長期的に資産を増やすことのできる、つみたてNISAについて詳しくお伝えしました。
つみたてNISAで選ぶことのできる投資信託やETFは、投資の初心者でも長期間きちんと資産を形成していける商品がラインナップされています。
このため、つみたてNISAは投資の初心者に向いていると言われています。
いったん商品を選んで始めれば、あとはおまかせしておけばいいので楽ちんです。
将来のお金のことが心配な方。少しでもコツコツ貯めておきたい方は、つみたてNISAをはじめてみてはいかがでしょうか?
こちらの本は、投資初心者としてまず初めに読む本として友だちに勧められて読みました。わかりやすくておすすめです。
iDeCoは節税効果があるので、つみたてNISAよりもおすすめです。