iDeCoは老後の資金を自分でためることができる国の制度。老後資金を積み立てながら節税もできる、というお得なシステムです。
でも、デメリットもあるんでしょ?
そうなんです。もちろんiDeCoにも、メリットだけではなくデメリットもあります。
今回は、加入する前に知っておきたい注意点をおさえておきたいと思います。
iDeCoのデメリット・その①【60歳まで原則引き出すことができない】
iDeCoは、老後の資金を積み立てるための制度ですので、いったん開始したら原則として引き出したりすることはできません。
最初から掛け金を多く掛けすぎると、急にお金が必要になってもすぐには引き出せないので注意が必要です。
よって、まだ20代や30代の人で、これから結婚したり住宅ローンを組むような場合、そのための資金に影響しないようによく考えてから開始することをおすすめします。
掛け金は途中で変更することができますので、将来の老後に使うお金であることをしっかりとふまえて、毎日の生活に大きな影響が出ないよう掛け金を設定していきましょう。
iDeCoのデメリット・その②【選んだ金融商品と運用実績によって受け取る金額が変わる】
iDeCoでは、運用を行う金融機関も運用する金融商品も自分で決める必要があります。
投資信託は元本保証ではないため、元本を下回る運用成績の場合はマイナスになってしまう可能性もないとはいえません。
金融商品によっては支払ってきた元本を上回ることもありますが、逆に元本を割って損することもあります。
元本確保のタイプの定期預金を選べば損はしないのですが、その代わりにリターンも大きく見込むことはできません。
iDeCoのメリットの一つとして、運用益が非課税という特徴がありますので、iDeCoは利益を見込めるタイプの投資信託を選ぶのも選択肢の一つではないでしょうか。
我が家の場合は、アラフィフで始めましたが少しでも増えて欲しいので、定期預金タイプではなく、日本株式、外国株式、そして比較的に安全な債券のタイプを組み合わせて運用しています。
なお、途中で金融商品は簡単に変更することができますよ。
iDeCoのデメリット・その③【iDeCoの加入時の手数料と口座管理手数料がかかる】
iDeCoは加入時に手数料がかかります。また口座を維持するための管理手数料がかかってきます。
よって、手数料がいくらくらいなのか、金融機関を選ぶときに調べておく必要があります。
金融機関の選び方はこちらをどうぞ。
iDeCoのデメリット・その④【申し込むと積み立てが開始してしまう】
iDeCoでは、とりあえず口座だけ作る、ということはできません。
iDeCoの加入申込書に引き落としの銀行口座の記入欄があり、申請したあとに加入者の資格確認が完了した時点で、もう引き落としが強制的にスタートしてしまいます。
ただし、掛け金の金額については後で変更ができます。
iDeCoのデメリット・その④【口座が作れるのは1つだけ】
iDeCoもNISAと同じように、一人が開設できる口座の数は1つと決まっています。
これは、国の税制の優遇策によって、複数の口座が作れてしまうと税制上、問題になってしまうためです。
よって、1つの管理運用機関を決めて申し込みをしてから、やっぱり別の金融機関が良かった、と思ってもカンタンに変更はできません。
変更が終わるまでは積み立てができず、この手続きにも数ヵ月かかってしまうので、要注意です。
金融機関を決めるときは、じっくりといろいろなメリットとデメリットを考慮した上で、長年おつきあいできる使いやすいところを選びたいものです。
もちろん、iDeCoの口座を開設しようとしている金融機関にどんな金融商品のラインナップがあるか、そのラインナップは自分の希望しているタイプなのか、ということについても考えておかないといけません。
金融機関によって口座管理手数料の金額は大きく違うので、くれぐれも注意して選ぶようにしたいですね。
iDeCoのデメリット・その⑤【50歳以上になって加入した場合、受取り開始が60歳ではない】
わたしのように50歳以上になってiDeCoに加入された方は、お金を受け取ることのできる年齢(受給開始年齢)がiDeCo加入期間によって異なってきますので注意が必要です。
iDeCo加入期間 | 受給開始年齢 |
10年以上 | 満60歳から |
8年以上10年未満 | 満61歳から |
6年以上8年未満 | 満62歳から |
4年以上6年未満 | 満63歳から |
2年以上4年未満 | 満64歳から |
1ヶ月以上2年未満 | 満65歳から |
私の場合は53歳から加入したので、60歳になったときは加入期間が7年となります。
よって私がお金を受け取れるのは下記の表のとおり満62歳からとなります。
50代になる前にiDeCoに加入された方であれば誰でも60歳からお金を受け取ることができます。また希望すれば60歳を過ぎても引き続き70歳になるまで運用を続けることもできます。
ただし掛け金を払うことのできるのは60歳までです。60歳を過ぎて運用する場合は60歳までに支払った掛け金と運用益(または運用損)で運用を続けていくことになります。
2019年10月4日付け日本経済新聞の一面でiDeCoへの加入期間を「現行の60歳から65歳まで延長するという厚生労働省の方針」についての記事が掲載されました。
この変更にともなって、今後iDeCoの掛け金も65歳まで支払うことができるようになる可能性がありますね。
※2020年5月29日に年金関連法案が可決、成立して、iDeCoの受け取り開始時期は75歳まで延ばせるようになりました!
改正前は、70歳までに受け取らなかった場合は強制的に解約になってしまっていました。
これが、iDeCoや企業型の確定拠出年金の受け取りは「60~75歳までの間」というように5年延びるようになりました。
受け取り開始が基本的に60歳なのは変わりません。
わたしの場合は62歳~75歳の間に受け取ればいいことになりますね!
iDeCoのデメリットのまとめ
この記事では、メリットがいっぱいのiDeCoでも、気を付けておかなければならないデメリットについて詳しくお伝えしてきました。
iDeCoのいい点だけでなく、注意点も事前に把握しておきたいですね。
もちろん、デメリットがあったとしても、節税効果の高いiDeCoは絶対におすすめです!
こちらの本が参考になりました。
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