英語の文法・構文や文書の読みやすさは、毎日愛用している優秀な英語チェッカー「Grammarly(グラマリー)」で必ずチェックしています。
「Grammarlyでよくチェックが入る項目」シリーズでは、わたし自身や日本人の書く英文の中でGrammarlyのチェックがよく入る間違いについて、なぜエラーのチェックが入るのか、実際にどのように修正してくれるのかを、備忘録を兼ねてご紹介しています。
今回は、カンマ (,)の付け方の間違いについてお伝えします。
カンマ(コンマ)の付け方は、英文法の中では単純な感じがしますが、英語の初心者でも上級者でもよく間違えてしまいます。わたしも、よくカンマが必要とか不要というエラーチェックが入ります。
メールやSNSなどのカジュアルな文の場合はいいですが、カンマ (,)の付け方の付け方は試験だと減点対象になります。また、ビジネスの資料や、レポート・論文などは間違えてはいけないため注意しないといけません。
カンマ (,)の使い方をマスターして一緒に英文ライティング力をアップしていきましょう。英検の二次対策やTOEICの点数アップにも役立ちますよ!
コンマ(,)の付け忘れ① 独立節+接続詞の場合
わたしを含めて日本人が一番よく間違えるのは、2つ以上の完全な文を「and」や「but」でつなげるときに、カンマ (,)を忘れてしまうケースです。
2つ以上の完全な文(独立節)を等位接続詞と呼ばれる「and, but, for, or, nor, so, yet」でつなげるときは、接続詞の前にカンマ (,)が必要です。
等位接続詞には覚え方があって「FANBOYS(楽しい男の子たち」と覚えるといいらしいです。いろいろな海外の文法サイトに書いてありました。
FANBOYS | 例文 |
For | She didn’t study yesterday, for she was tired. |
And | I will walk my dog, and I will take a shower. |
Nor | I didn’t want to swim, nor did my brother, either. |
But | He needs to exercise, but he is too lazy. |
Or | My mother tries to eat low-diet food, or she will gain weight. |
Yet | I have to leave soon, yet I haven’t prepared my luggage. |
So | My best friend is very kind, so everybody likes her. |
こんな感じですね。
2つの完全な文(独立節)をつなげる時みたいだけど、完全な文ってどんな英文?
完全な文(独立節)とは、以下のように主語と動詞がある文章を言います。
He (主語) walked (動詞).
He (主語) was (動詞) very tired (補語).
この2つの英文をカンマと接続詞でつなげてみます。
- He walked for 2 hours so he was very tired. ()
- He walked for 2 hours, so he was very tired. ()
「2時間歩いたので、彼はとても疲れた。」
この場合、接続詞「so」の前にコンマが必要になります。
Grammarlyの添削結果
この文章をGrammarlyにかけるとこのように出ます。
右の方にはこのようなアドバイスが出ています。
このように、2つ以上の主語と動詞のある英文を接続詞でつなげるときはカンマをつけます。
これは、英文ライティングに慣れている人でもかなりの頻度で間違えていることが多いので、注意したい点です。
コンマ(,)の付け忘れ② includingやsuch asの前
カンマ(,)が必要なのによく忘れてしまうケースの2番目は、情報を「~など」を表す「including」や「such as」を使うときです。
逆にカンマをつけてはいけない場合もあるので、ここをおさえておきましょう。
- includingやsuch as以下がなくても文章が成り立つ場合
- リストなど、includingやsuch as以下が追加情報の場合
- includingやsuch as以下がなくては文章が成り立たない場合
さっそく例文で見てみましょう。
「including」や「such as」でカンマが必要な例
- There are many selections of soups to choose from including chicken, corn, and vegetable. ()
- There are many selections of soups to choose from, including chicken, corn, and vegetable. ()
「スープには、チキン、コーン、ベジタブルなど、たくさんの種類があります。」
Grammarlyの添削結果
この文章をGrammarlyにかけるとこのように出ます。
右の方にはこのようなアドバイスが出ています。
上記の例文の場合、「including」の前の「There are many selections of soups to choose from.(たくさんの種類の中からスープが選べます。)」ですでに文章が成り立っています。
「including」以下はあくまでも追加情報でリストになります。このため、コンマが必要となります。
「including」や「such as」でカンマを付けてはいけない場合
逆に、カンマを付けてはいけない場合は、「including」や「such as」以下の部分を削除した場合に文章の意味がおかしくなってしまう時です。これを制限的用法と言います。
例えば、以下の例文を見てみましょう。
- Dogs, such as dachshunds and corgis, have short legs. ()
- Dogs such as dachshunds and corgis have short legs. ()
「ダックスフンドやコーギーなどの犬の足は短いです。」
この英文の場合、「such as」以下の「 dachshunds and corgis」をなくすと「Dogs have short legs. 」という文章になります。この英文を日本語にすると「犬は短足です。」という文章になってしまいます。
もちろん、我が家の愛犬のダックスフントの桃やコーギーのように足の短いワンちゃんもいますが、101匹ワンちゃんで有名なダルメシアンなど、長い足の犬はたくさんいますよね。
このため、「ダックスフントとコーギーなどの」という部分を削除することはできません。このような場合は「such as」の前のカンマを削除してはいけないのです。
ワン!
ただし、文法的にはどちらでもあり得るため、「Dogs, such as dachshunds and corgis, have short legs. 」とGrammarlyに入れてもエラーチェックは入りません。
このため、自分で意味を考えてカンマをつけるかどうか決める必要があります。
不要なカンマ(,)を付けてしまう場合:従属節の前のカンマ
時々Grammarlyでチェックが入るカンマの間違いとして、従属節の前にカンマを付けてしまっているケースがあります。
従属節とは、主節(主語と動詞の組み合わせ)の後に続く、従属接続詞を含む主語と動詞が組み合わさった文章のことです。
従属節とか従属接続詞って何のことかわからなーい。
従属節とは、従属接続詞( because, before, after, despite, if, although, though, since, as, unless, until, when, whenever, whether, while)が最初にきている節のことです。
でも、従属節とか従属接続詞という名称は別に覚えなくても大丈夫です!
実際の2種類の英文で見てみましょう。
- You can stay here, until the heavy rain passes. ()
- You can stay here until the heavy rain passes. ()
「大雨がやむまでここで待っていればいいよ。」
- I really need to see you, before I leave. ()
- I really need to see you before I leave. ()
「わたしが帰る前にどうしても会いたいんです。」
このように、従属接続詞( because, before, after, despite, if, although, though, since, as, unless, until, when, whenever, whether, while)の前にはカンマを付けてはいけません。
Grammarlyの添削結果
この文章をGrammarlyにかけるとこのように出ます。
「until」と「before」の前のカンマを削除するように出ていますよね。
先ほどのダックスフントの例と同じように、カンマを付けるかどうかの判断は、その従属節が単独で意味を成すかどうかを見ればすぐにわかります。
例えば、最初の文章では、「You can stay here until the heavy rain passes.」の従属節「until the heavy rain passes」だけでは、「大雨がやむまで」と完全な文章ではないのでカンマが必要です。
同様に、次の文章でも従属節「before I leave」だけだと「わたしが帰る前に」なので、こちらも完全な文章ではなくカンマが必要となります。
Grammarly(グラマリー)を使うと、一瞬で間違いを検出、正しい英文に修正することが出来るようになります。
自分がどんなところで間違いやすいのかを把握することで、英語力がものすごくアップするのでおススメです。
Grammarly公式ページ:https://www.grammarly.com
まとめ:間違いやすいカンマ (,)の使い方
今回は、わたし自身も含めて日本人がよく間違えてしまうコンマの正しい使い方について説明してきました。
コンマは、英文法の中でも単純なようでいて結構ややこしくて間違いやすい項目です。でも、今回ご説明した点を注意するとだいぶコンマの付け間違いが減ると思います。
自分の間違いの傾向を知るには、Grammarlyでチェックするのが一番手っ取り早いです。Grammarlyを使って英文法の間違いをなくしていきましょう!
先ほどお伝えしたGrammarly(グラマリー)は、基本的な機能は無料で使えるので、気になる方は試してみてはいかがでしょうか。無料会員登録にクレジットカード番号を入力する必要がないため安心です。
グラマリーについてもっと詳しく知りたい方、興味のある方はこちらの記事をご参考にしてくださいね。