2018年に映画ボヘミアン・ラプソディーで世界中で再び大ブレークしたQUEEN。
フレディ・マーキュリーがこの世を去ってから30年以上がたちますが、今でもクイーンサウンドはかわらず健在です。
この週末は、NETFLIXで「クイーン+アダム・ランバート:ショウ・マスト・ゴー・オン」を再度観ました!
この記事では、クイーンファン歴40年の私が、クイーンをはじめて知った時から今までの過去を振り返って、おすすめの厳選ライブパフォーマンスとアダム・ランバートについてお伝えします。
私は学生時代からクイーンの大ファンで、ファン歴は40年以上になります。
フレディー・マーキュリーがこの世を去ってしまったときは、もうクイーンの新しい楽曲や感動のライブを生で聞くことはできないのかと、心に大きな穴が開いたような気持になりました。
でも、その後、ジョージ・マイケル、ポール・ロジャースなど、色々な著名なシンガーとのコラボがあり、現在も、クイーンはクイーン+アダム・ランバートとして、世界中でわたしたちファンを魅了してくれる熱いコンサートを行ってくれています。
Netflixでクイーンファン必見のドキュメンタリーが配信中です!
昔からのクイーンファンの方や、2018年世界中で公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観てあらためてクイーンのファンになった方で、アダム・ランバートを良く知らない方は、
アダム・ランバートって何者?クイーンのリードボーカルとしてフレディの代わりなんて無理じゃないの?
と思われている方もいらっしゃるかも知れません。
NETFLIXで配信中のドキュメンタリーを観ればこうした疑問は一発でなくなります!
実は、我が家では、アダム・ランバートもデビュー当初からのファンでした。彼はアメリカンアイドルという歌のオーディション番組で発掘された逸材。
アメリカンアイドルとは、2002年から2016年までの15シーズンはFOXテレビで、2018年からはABCネットワークで放送されているアメリカの歌のオーディション番組です。
生番組で、毎週、何千万人もの視聴者による電話投票で、勝者が絞り込まれていきます。
約4カ月にわたる毎週の勝ち抜きオーディションを経て、優勝すると歌手としてのデビューが約束されます。まさに無名からアメリカンドリームをつかんでいくオーディションライブ番組です。
アダム・ランバートは、2009年のアメリカンアイドルで準優勝でした。
我が家では、たまたまその当時、熱心にこのアメリカンアイドルをケーブルテレビで毎週観ていました。
アダム・ランバートは、オーディションに最初に登場した時から、まわりを圧倒する歌唱力で抜きんでていましたし、我が家でも、ものすごく応援していて大好きでした。
毎年アメリカンアイドルのシーズンが終わると、その年のオーディションに勝ち抜いたトップ10人で、「アメリカンアイドルトップ10全米ツアー」が開催されます。
2009年、アダム出現のその年、私たち夫婦は会社の休みをとって、この全米ツアーを観るため、日本からボストンへ行ってしまったくらい、我が家はアダム・ランバートの大ファンでした。
アメリカンアイドルの大きな魅力のひとつは、毎週大物ゲストが番組に招かれて、アイドル達に歌のレッスンをしたり、ライブを披露してくれることでした。
そして、なんと、2009年の番組の決勝戦では、大物ゲストとしてクイーンが番組に生出演!決勝に勝ち残った2人と「We are the Champions」を生演奏したのです。突然の展開に我が家の興奮度はMAXに!!!
このまま、アダムがクイーンのリードボーカルとなってくれたら最高だな~、とこの時心から思ったのですが、まさかその数年後にこれが現実のものになるとは!!!
2016年に武道館で「QUEEN+Adam Lambertコンサート」が行われたときは、もちろんチケットを手に入れ武道館へいきました。
しかし…。
アダム・ランバートはずっと応援していたし、ほんとうに大好きで、歌唱力も最高なのに、コンサートで観たクイーンのリードボーカルとしては、何と言ったらいいのかわからないのですが、しっくりこない感じだったんです。
このコンサートにさかのぼること11年前、2005年に英国ロックボーカルの巨匠、ポール・ロジャースとクイーンとのコラボコンサートツアーでクイーンが来日。横浜アリーナでおこなわれた感動のコンサートにも行ったのですが、
正直、アダム・ランバートは、このときの気持ちまでにはなれなかったのです。。。
でも、NETFLIXで配信中の「クイーン+アダムランバート:ショウ・マスト・ゴー・オン」を観てこの考えが180度変わりました。
クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーのフレディ・マーキュリー以外のリードボーカルに対する考え、そしてアダム・ランバートの考えがよくわかって、曲の聞き方もまったく以前と変わりました。
本当にこのドキュメンタリーを観てよかったです!
この記事では、私がクイーンファンになりたてのころから、日本武道館でのコンサート、そしてQueen+ポール・ロジャースのコンサートやおすすめのライブパフォーマンスについてお伝えします。
さらに、アメリカンアイドル時代のアダム・ランバートの知られていない逸話、そしてドキュメンタリー「クイーン+アダムランバート:ショウ・マスト・ゴー・オン」について、書きたいと思います。
この記事を読んで、クイーンとアダム・ランバートの魅力をさらに深めていただけることができれば嬉しいです!!!
そして是非、NETFLIXで配信中のドキュメンタリーを観ていただきたいです!
クイーンと共に過ごした学生時代
私がはじめてクイーンを聴いたのは、ラジオでたまたま流れていた「Somebody to Love」。もう40年以上前の話です。
その透き通るように美しく、迫力ある歌声に一瞬でとりこになりました。
さらに、その歌声を包み込む音楽とバックコーラスは、ベートーベンの交響曲第9番をはじめて聞いた時と同じような気持になり、荘厳な音色に魅了されました!
てっきり女性だと思っていた「Somebody to Love」を歌いあげるその声の持ち主が、後に、髪の長い男性ボーカル(フレディ)であることを知った時のいい意味でのショックも、忘れられない思い出のひとつです。
クイーンの魅力はボーカルだけではありません。
クイーンのギターの音色は言葉ではあらわすことのできない、何とも言えない厚みのある「温かさ」と「優しさ」に包まれていて、どんな曲でも、聴く人に癒しをあたえてくれる音色です。
その音色を奏でるのはブライアン・メイ。ギターは有名な「レッド・スペシャル」というギター。
ブライアンが、子どもの頃、父親と一緒に手作りして、これまでずっと、今も現役の伝説のギターです。
バックコーラスの中心はドラムのロジャー・テイラーの高音。ロジャーがリードボーカルとして歌うハスキーな歌声も最高です。
学生時代はおこづかいをためては、すべてクイーンのレコードに費やしてきました。
残念ながら名作「セカンドアルバム」だけはレコードを手に入れることができず、代わりに友人に録音してもらったカセットテープですり減るまで聞いたものでした。
クイーンのコンサート <1979年4月、1981年2月、日本武道館>
はじめて行ったクイーンのライブは、1979年の日本武道館。アルバム「Jazz」がリリースされた直後でした。
さらに1981年2月、同じく武道館でおこなわれた日本ツアーでは、幸運にも2回行くことができました。
前の年の1980年、ベースを演奏するジョン・ディーコンが作った曲、「Another one bite the dust」がアメリカでヒットチャート第1位になり、クイーンが全盛期を迎えたころのライブです。
今のようにネットでチケットを手に入れるような時代ではなく、友人と交代で徹夜で並んでチケットを購入しました。
私としては、1981年前後のクイーンのライブがいちばん好きです。
このころのライブのオープニングは、誰もが一度は耳にしたことのある「We will Rock You」のロックンロールバージョンではじまります。
ライブバージョンのフレディの歌声の凄さと圧巻のパフォーマンスを思う存分味わいたい方は、是非観ていただきたい、おすすめのDVDがあります。
日本武道館ライブの9カ月後、1981年11月、カナダのモントリオールでおこなわれたライブを収録したDVD。これは絶対おすすめです!
このモントリオールのライブは、もちろん全曲すばらしいのですが、どうしても1曲選ばなければならないとしたら「Save Me」がおすすめ。クイーンの素晴らしさが凝縮されている1曲だと思います。
スローテンポで静かに始まる曲の出だしは、ギターのブライアンがピアノを弾き、フレディがボーカルに専念してはじまります。フレディの澄んでいてパワフルな伸びのある歌声を堪能できます。
そして、曲の途中でピアノがフレディーに代わり、ブライアンはギターへ。あの温かみある癒しギターの音色が響き渡ります。ギターはもちろんレッド・スペシャル。
フレディのピアノ演奏しながらの歌声も聞き逃せません。
後半では、またフレディがピアノから離れ、ボーカルだけに戻るのですが、ここでクイーンライブでは定番の、フレディがピアノ演奏からスタンドボーカルに変る瞬間の「ハンドマイクの受け渡し」も、しっかり映像に収まっています。
最後は、ロジャーのハスキーなバックコーラスも重なり、観ても聴いても、ただただ感動の一曲です。
Save Me – Queen Live in Montreal 1981
クイーン フレディ・マーキュリーの追悼コンサート
1991年、NHKのニュースを見ていたら突然フレディの訃報を伝えるニュースがあり、フレディがこの世を去ったことを知りました。頭が一瞬空っぽになって、かたまってしまったのを覚えています。
そしてもうクイーンのサウンドをライブで生で聴くことはできないのかと思うと、ただただ信じられない気持ちでいっぱいになりました。
「もしかしたらクイーンのライブに、いつの日か、また行けるかもしれない」と感じたのは、それから2年ほどたったある日のことです。
海外からの輸入物のレコードやCDを扱う店で、たまたまみつけた 「George Michael And Queen With Lisa Stansfield – Five Live」というCD。
そのCDに収録されていた、1991年英国で開催されたフレディの追悼コンサート。ジョージマイケルとの伝説のパフォーマンス、あの「Somebody To Love」を聴いたときでした。
フレデイはもういないのですが、フレディのつくった曲、クイーンのサウンドとバックコーラス、ブライアンのギターの音色、ロジャーのハスキーボイスは、昔と何も変わらず健在でした!
Quenn & George Michel – Sombody To Love (Freddie Mercury Tribute Concert)
この1991年におこなわれたフレディ追悼コンサートのDVDもあります。ジョージマイケルとのコラボを含めて、すべての楽曲を収録しています。
ジョージマイケルは全部で3曲歌っていますが、どれも最高です!
クイーンのコンサート <2005年10月、横浜アリーナ>
ついに夢が実現したのは2005年でした!
クイーンが、英国ロックボーカルの巨匠、ポールロジャースと組み、再び世界ツアーを行ない、Queen+Paul Rogersとして来日してくれたのです!
横浜アリーナで行われたライブで、24年ぶりにクイーンと再会。
ブライアンの奏でるアコースティックギターで一緒に大合唱した「Love Of my Life」は忘れることのできない思い出です。
このポール・ロジャースとのライブの中からも、おすすめの曲を1曲だけ選ばなければならないとすれば、イチオシは「Fat Bottomed Girls」。
Queen + Paul Rogers – Fat Bottmed Girls(LIVE) Queen Official
全盛期とまったく変わらない、クイーンサウンドとバックコーラスを思う存分味わうことができます。
「Queen+Paul Rogers : Retuen of The Champions」ツアーで演奏された曲の中で、ポールのソウルフル歌声といちばんマッチした一曲だと思います。
バックコーラスとのハーモニーには、涙がでます。
Queen+Paul RogersのライブもDVDがあります!
アダム・ランバートのコンサート <2009年9月、アメリカンアイドル全米ツアー>
2007年~2010年までの4年間、我が家では、アメリカの歌オーディション番組、「アメリカンアイドル」を毎週末ケーブルテレビで視聴するのが楽しみでした。
なかでも2009年のシーズンは特別でした。その年の我が家のお気に入りはアダム・ランバート。
まだ無名のアダムが、番組のオーディション地方予選で最初に歌った曲が「ボヘミアンラプソディー」。
オーディションの時から別格の歌唱力で、当然のごとく勝ち進んでいきました。
この様子もドキュメンタリーNETFLIXの「クイーン+アダムランバート:ショウ・マスト・ゴー・オンに収められています。
毎週決められた課題に沿って選曲した歌を歌うのですが、アダムの圧巻のパフォーマンスがすごすぎて「開いた口がふさがらない」とはまさにこのことでした。ロック、ブルース、オールディーズ、どんなジャンルでも華麗に歌いこなします。高音もまったく音程がはずれることなく歌い上げます。
ドキュメンタリーにも登場する、超辛口審査員、敏腕音楽プロデューサーのサイモン・コーウェル (Simon Cowell)が、長いアメリカンアイドルのシーズンの中でスタンディングオベーションをしたのは、後にも先にもアダム・ランバートのパフォーマンスだけです。
この時アダムは、「Mad World」を歌ったのですが、アカペラ風にバラードをしっとりと歌い上げて素晴らしかったです。
審査員のサイモン・コーウェルはめったにほめないので、ほめられるだけで出演者は天にも昇る気持ちになるほど。ましてやスタンディングオベーションをするなんて考えられず、スタジオも我が家も大興奮だったのを覚えています。
その時のパフォーマンスはこちら↓
その後もどんどん順調に勝ち進み、決勝戦ではなんとスペシャルゲストのクイーンとのコラボ。突然の出来事に我が家は大興奮につつまれました!
アダムはその年、準優勝だったのですが、彼の歌声を生で聴きたいがために、シーズン終了後、毎年勝ち残ったトップ10のメンバーでおこなわれる「アメリカンアイドル全米ツアー」を観るために、会社の休みをとって、アメリカに行ってしまったほどでした。
そして、アメリカンアイドル全米ツアーでアダムの歌うあの「Mad World」を生で聴くことができたのです!
クイーンのコンサート <2016年9月、東京武道館>
アメリカンアイドル全米ツアーから7年後。2016年9月、東京武道館。
37年前にはじめてクイーンをこの目で観ることができた武道館。アメリカンアイドルで応援してきたアダムがボーカル。
もう夢のようなクイーンのコラボレーションライブを目にすることができました。
クイーンとアダムランバートのライブもクイーン公式Youtubeにたくさんアップされています。
クイーンファン必見ドキュメンタリー <ショウ・マスト・ゴー・オン>
「クイーン+アダム・ランバート・ストーリー: ショウ・マスト・ゴー・オン」は、2019年4月、アメリカABCで放映された1時間25分のドキュメンタリーです。
クイーンの歴史はもちろんのこと、アダム・ランバートがアメリカンアイドルでスターダムにのし上がるところをあますことなく知ることができます。
なんといっても必見なのは、クイーンとアダムのコラボが始まるまでに至る経緯。
フレディ・マーキュリーが逝ってしまった後は、クイーンを復活させることはないだろう、と思っていたブライアン・メイが次第に考えが変わっていく様子がよくわかります。
そして現在進行形で今も続くクイーン+アダム・ランバートの音楽について、貴重な映像とクイーンにかかわる著名人の証言とともに、その魅力と秘密を明かしていく、ファン必見のドキュメンタリーとなっています。
わたしはアダム・ランバートのファンであるにもかかわらず、クイーンのボーカルとして何か違和感があったのですが、このドキュメンタリーを観てから、いまクイーンのリードボーカルができるのは彼だけなんだと考えを改めました。
それまでわたしは勝手にフレディとアダムを比較していたのです。アダムはフレディとは違うと。。。
今思えば、2005年のクイーンとポール・ロジャースのコンサートの時は、ブライアンとロジャーが奏でるQueenサウンドが健在であったこと、再び生で聴くことができたことが、ただただ嬉しく、ポール・ロジャースとフレディの比較などどうでも良く、ほとんど気にしていなかったんだと思います。
ドキュメンタリーの中で、ブライアンもロジャーもフレディ・マーキュリーの物まねができるリードシンガーを求めているのではなく、新しい進化系のクイーンを作ろうとしているのだというコメントを聞いて納得しました。
ブライアンもインタビューの中で、アダムの音域と歌唱力には隣で演奏していても「何度もあぜんとする」と言っており、ロジャーも「現在の世の中でアダムほどの歌唱力を持つシンガーはいない」と言っていました。
アダムとブライアンやロジャーは、年齢が親子ほど違いますが、一緒にうまくやっていけているのは、ブライアンの素晴らしい人柄とアダムの性格の良さもあるのかなぁ、とドキュメンタリーを観ると思わず感じてしまいます。
まとめ
この記事では、クイーンファン必見のドキュメンタリー「ショー・マスト・ゴー・オン」についてお伝えしてきました。
新生クイーンとして、クイーンをまた楽しむことができるのは素晴らしいことですね!
ライブ直前の舞台裏でおこなわれる「声あわせの映像」などは、何回繰り返して観ても、感動します!
現在、Netflixで配信中です!是非観ていただきたいドキュメンタリー作品です。
最後にもう1曲。。。
2005年の日本でのコンサートから「I’m loving with my car」をおすすめします。
この曲は、ドラムのロジャーが作詞作曲した曲で、ボヘミアンラプソディーと同じアルバムに収録されている曲です。
もともとオリジナルのリードボーカルが、フレディではなく、ロジャーなので、歌もサウンドも、昔のままのクイーンを体感することのできる1曲です。ドラムとギターの掛け合いが最高です!
I’m In Love With My Car (Queen & Paul Rodgers Live In Japan, 2005) Queen Official