- 英語の論文やエッセイを校正に出す前にチェックしたい。
- 論文のスタイルガイドに合っているかチェックしたい。
- 英文の文章の整合性が取れているか知りたい。
論文やエッセイの英文の内容をチェックする場合、最終稿は英語の校正会社でネイティブチェックをしてもらう」という方が多いのではないでしょうか。やはり、最終稿外部の校正会社でチェックしてもらうのが安心です。
ただ、最終稿だけでなく、途中の段階でも、なるべく正しい英文・スタイルにしておきたいですよね。
でも、草稿から最終稿に到達するまでには内容がかなり変わってしまったりします。その度に外部の校正会社にチェックしてもらうのは、コストや時間の面から見てあまり効率的ではありません。
こんな悩みに答えてくれるのがTrinka(トリンカ)です。
Trinkaは、研究者や学生の切実な要望に応えて開発された、世界初の英語の論文・テクニカルライティングに特化したAI搭載の自動校正ツールです。
さまざまな専門分野の数百万本以上の英文ライティングを機械学習し、日々改善されていきますので、新しい用語やスタイルにも対応します。
この記事では、Trinkaとはどんな英文のチェックツールなのか、詳しくお伝えしていきます。
基本的な機能は無料で使えますので、論文やエッセイを書く方はぜひTrinkaを試してみてはいかがでしょうか。
大学は英語学専攻。2年間のアメリカ留学を経て英語講師を8年経験。その後は約15年間、海外業務と翻訳の仕事をしています。たまに通訳も。ずっと英語畑です。
TOEIC990点、英検1級、通訳案内士
【Trinka AI (トリンカ)】どんな英語校正ツール?
Trinka AI (トリンカ)は、2005年創立のインドの多国籍企業「クリムゾンインタラクティブ」が開発したAI搭載の英語の文章校正ツールです。
- 国:インド
- 親会社:クリムゾンインタラクティブ(2005年)
- 支社:東京、ソウル、北京、イスタンブール、上海、ロンドン、ニュージャージー、ニューヨークをはじめ世界10都市
- リリース:2020年
- 基本機能:文法修正、構文チェック、単語の選択、語法、文体、アメリカ英語/イギリス英語、文脈に即したスペルチェック
- 対応OS:Windows
- プラグイン:Microsoft Word
- 対応ブラウザ:Chrome、Firefox、Microsoft Edge
- 公式サイト:https://www.trinka.ai/jp/
アカデミックな英語の文章を書く研究者やライターのために開発されました。わたしたちがよく知っている世界のトップ企業やアカデミック機関もTrinkaを使っています。
ファイザー、ジョンソンアンドジョンソン、オックスフォード大学、ハーバード大学、東京大学、京都大学、WHOなど、その他多数
ファイザーと言えば、コロナワクチンを開発した医薬品メーカーで、もはや知らない人はいない企業ですよね。WHO(世界保健機構)もTrinkaを使っているというのもすごいです。
なお、Trinkaの親会社のクリムゾンインタラクティブは、研究や出版分野では世界のリーディングカンパニー。日本では、英語の大手校正会社「enago(エナゴ)」という名称の方がなじみがあるかもしれませんね。
エナゴも有名な機関や企業に使われています。
大学:MIT、プリンストン大学、コロンビア大学、オックスフォード大学、パデュー大学、京都大学
企業:トヨタ、パナソニック、富士通、日立など
このような名だたる世界のトップ企業・機関が使っている英語校正ツールであれば、セキュリティ面でも安心ですね。
ところで、世界で人気のある英作文の添削ツールと言えば、添削精度が非常に高いGrammarly(グラマリー)。わたしもグラマリーを長年愛用しています。
じゃあGrammarlyでいいんじゃないの?
こう思われるかもしれませんが、Grammarlyとトリンカの大きな違いは、Trinkaは論文などのアカデミックな分野の英語に特化していることです。
ここで、Trinkaがなぜおすすめなのか理由を説明しながら、Trinkaの優れた機能を見ていきたいと思います。
【Trinka】おすすめな理由【5つ】
Trinkaのメリット・おすすめな理由は以下の5つです。
- 英文を校正して精度を上げてくれる
- 学術論文に適した英文に改善できる
- アカデミックな文章に便利な機能がある
- 文章作成に便利な機能がある
- ホームページは日本語
1つずつ詳しくご説明しますね。
Trinkaがおすすめな理由① 英文の精度が上がる
Trinkaでは、入力した英文のエラー検出の際に非常に高度な自然言語処理モデルを使用。3,000を超える高度な英文法やスペルミスなどのエラーを特定して修正アドバイスを出してくれます。
論文で重要な数字の誤りや句読点などもチェックしますし、文脈から判断したスペルチェックもして英文の精度を上げてくれます。
Trinkaが定期的に行う検証によると、通常は90%以上の適合率と80%以上の再現率を達成するとのことです。
英文の精度を上げるためにチェックしてくれるのは例えばこのような内容です。
- 英文法やスペルの間違い
- 英文の構文・語法・文体の改善
- 冗長な文章のチェック
- 文脈に合った単語
- アメリカ英語/イギリス英語のチェック
実際に英文にどのような感じでチェックが入るのか、いくつか例を挙げてみます。
例1:文法間違い・スペルミス
この文章では「exist」が文法的に間違っているため下線が入っていて、正しい「existing」に修正するようアドバイスが入りました。
また、「srface」のスペルミスも「surface」にするようチェックが入っていますね。
例2:文法間違い
このように図4と言う場合は「Figure」の前に「the」は入りません。このような点も細かくチェックしてくれます。
例3:冗長な文章のチェック
今回はこの文章を入力してみました。
Metal samples can be efficiently prepared and analyzed in our laboratory with a wide range of relevant techniques to find out the metals property.
この文章を入力すると4つ下線が入りました。
まず1つ目は「a wide range of」のところに入りました。「a wide range of」だと語数が多くなってしまうため文章が冗長になってしまいます。
学術論文では、英文はなるべくわかりやすく簡潔にしなければなりません。ここでは似た意味の「various」や「several」のような単語に変えるようアドバイスが入りました。
例4:語法や文体の改善
2つ目の下線は「find out」に入っています。ここでは、英文をなるべく簡潔にするために熟語ではなく「determine」や「discover」などの1つで同じ意味を持つ単語に変更するようアドバイスが入りました。
例5:文法間違い①
3つ目は「metals property」です。『通常は名詞がほかの名詞を修飾するときは最初の名詞を単数形にする』ため、「metal」にするようチェックが入りました。
例5:文法間違い②
「metals property」の「property」の方は、複数形にするように修正が入っています。
例6:文脈に合った単語
次に、以下の文章を入れてみました。
Deep learn is the study of computer algorithms that can learn and evolve on their own using data and experience.
It is thought to be a part of artificial intelligence.
この場合、「Deep learn」を「Deep learning」に変えるようアドバイスが入りました。
マシンラーニングと言えばディープラーニング。でも、元の英文は「deep learn」と間違えて入力しています。
「deelp learn」という単語は文法的には間違いではないものの文脈から見ておかしいということで、Trinkaの方で間違っていると判断し、「deel learning」にするよう修正が入りました。
なお、この文章を入力した際には、文書の種類を「アカデミックライティング」そしてさらにこのように分野を入力して「machine learning」を選んでおきました。
分野を選ぶことによって、該当分野のデータベースの中からちゃんと文脈に合った単語であるかをチェックしてくれるようになります。
このように、Trinkaでは、英語の文法やスペルの間違いのチェック、わかりにくい冗長な文章の改善など、入力した英文自体を改善するためのアドバイスを自動で一瞬で出してくれます。
わたしが実際に使ってみても、アカデミックな分野向けのTrinkaの間違いの検出のレベルは比較的に高い方だと感じました。
Trinkaがおすすめな理由② 学術論文に適した英文に改善
学術論文などのアカデミックライティングは、通常の一般的な文章よりもさらに、明確さ、簡潔さ、格調の高さ、客観性、読みやすさなどが求められます。
このため、アカデミックな文章では先ほどお伝えした英語の文法などの間違いや読みやすさの改善に加えて、さらにこんな点もよく注意しなければなりません。
- 目的に合った語彙
- 適切な専門用語の選択
- 専門分野別に文章をチェック
- 学術的でフォーマルなトーンに統一
- 偏った表現や差別的な表現
Trinkaは、英文の精度を上げるだけではなく、さらに学術論文などのアカデミックな英文ライティングにふさわしい文体や文調(トーン)、表現になるよう修正案を提案してくれます。
幅広い専門分野の数百万本以上の学術論文をデータベースに持ち、その中の英文ライティングを機械学習しているので、ユーザーが使えば使うほど自分が執筆する文章に適した修正提案を出してくれるようになります
特に重要なのは、専門分野に合った単語やフレーズが使えているか、書いているテーマに合った語彙が選べているかということです。同じ単語でも分野が違うと違う意味で使われたりしますよね。
また、アカデミックな文章では一般的な文章と違って受動態が多く使われますし、句動詞の使い過ぎの防止、修飾語のかかる位置を明確にすることも重要です。
英文にどのような感じでチェックが入るのか、いくつか例を挙げてみます。
校正例1:目的に合った語彙
次に、この英文を入力してみます。
There is currently no data available regarding the pre-pathogenic course of coronavirus, its risk factors, and medical intervention.
すると、右側にこのようなアドバイスが出ました。
アドバイスの内容は、「dataは、アカデミックなライティングでは多くの場合複数形扱いとなりthere areとなります。一方、一般的には多くの場合単数扱いとなります。適宜、isをareに変えることを検討して下さい」というように表示されています。
「data」がアカデミックライティングでは複数形が標準的、などということは、Trinkaでしかアドバイスしてもらえません。
校正例2:目的に合った語彙
以下は、別のパターンの目的に合った語彙のアドバイスの例です。
この文章では、「very important」にチェックが入り、この言葉はよく使われ過ぎているため、「critical」「crucial」や「essential」に変えましょう、とアドバイスが入っています。
やはり、学術論文であれば「very important」というような簡単な言葉ではなくもう少しレベルの高い単語を使いたいものです。「critical」や「essential」にすれば、単語レベルが上がるだけでなく1語になるので文章がよりシンプルにわかりやすくなります。
校正例3:適切な専門用語の選択
たとえば、Trinkaにこの文章を入れてみます。
In the research and development phase, this modification is designed into the system to reduce the feasibility of structural failure resulting from unintentional mishandling.
すると、「research and development」ではなく「R&D」にするようにアドバイスが入りました。
「research and development」でも間違いではありませんが、R&Dというすでに辞書にも載っているような略語があるので、文字数を減らして読みやすくするようにアドバイスしてくれています。
特に、論文は1つの文章が長文になることが多く、接続詞が多い文章だと内容がわかるのは執筆者だけ、ということにもなりかねません。なるべく簡潔な表現にすることが推奨されています。
Grammarlyではこの部分にはチェックは入りませんでした。
入力してもそのままチェックは入っていません。
校正例4:適切な専門用語の選択
「often」は主張の内容やわらげるために言葉を濁すような目的で使われることが多いので、アカデミックな文章ではよく考えて使ったほうがよいためチェックが入りました。
校正例5:学術的でフォーマルなトーンに統一
Trinkaでは、英文が学術的でフォーマルな文体になるようチェックしてくれます。ワンクリックでアカデミックなライティングにすることができます。
以下の英文では、「like such」を「such」に修正するようアドバイスしてくれています。「like:~のように」はアカデミックな文章ではあまり使えません。
校正例6:偏った表現や差別的な表現のチェック
公開する文章であれば、偏った表現や差別的な表現を無意識に使っていないかどうかもチェックしないといけません。
たとえば、Trinkaでは、このように「handicapped」のように使うべきではない単語を不用意に使っている場合にチェックを入れて、再検討するようアドバイスしてくれます。
文章の言い回しやトーン、表現も改善案を提案してくれるのでとても心強いと思います。カッコの使い方や句読点の使い方など、それぞれの学術ガイドラインに適合した内容になるようにチェックしてくれます。
校正例7:専門分野別に文章をチェック
Trinkaは、ほかのツールと違って、様々な分野の優秀な論文を分析して機械学習したデータを使用し、専門分野の文書のジャンルやテーマに沿った内容の修正を提案してくれます。
Trinkaでチェックできるのは例えばこんな分野です。
文章を挿入すると自動でどの分野であるか認識しますので、選択候補をクリックするか、あるいは自分の希望する分野を入力します。
先ほども「deep learning」のところでマシンラーニングを選択しました。同じ分野の中でも細かくわかれているので、自分のテーマに一番沿った文書の種類と主題のエリアを選択することができます。
例として、Trinkaのホームページに掲載されていた以下の文章を入力してみました。
Anti-aquaporin 4 antibody testing may be useful in cases of pediatric transverse myelitis with long spinal cord lesions.
出典:Trinka HP
すると、このように自動で「Pediatrics」と出てきました。
このように、分野を自動で認識して選んでくれるので便利ですね。
分野を選んだ後にチェックをかけると、「transverse myelitis with long spinal cord lesions:長い脊髄病変を伴う横紋筋炎」は、冗長且つ不正確な可能性があるので注意してください。代わりにlongitudinally extensive transverse myelitis」に置き換えることを検討しましょう、と出ました。
このような専門用語の修正アドバイスを出してくれるのはTrinkaならではの機能です。
Trinkaがおすすめな理由③ アカデミックな文章に便利な機能がある
そのほか、Trinkaでは、ほかにはないアカデミックな文章を作成する際に便利な機能がいろいろ取り揃えられています。
- ドキュメントタイプの設定
- スタイルガイドの設定
- 投稿準備のチェック
- 文章の整合性のチェック
- 盗用チェック
ドキュメントタイプの設定
Trinkaで一般的な文章を作成する場合もあると思いますので、最初(または途中で)一般的な文章なのかアカデミックな文章なのかを選択できます。
スタイルガイドの設定
学術論文では、投稿先の指定によって、文章のスタイルを統一しておく必要があります。
Trinkaでは、この「5つ」または「設定なし」、の中からスタイルガイドを選択できます。主要なスタイルガイドとして、APAおよびAMAに準拠する場合が多いと思いますが、それ以外でも目的のスタイルを選ぶと、それぞれの固有の決められたスタイルガイドで推奨されている表現になるように、自動でチェックをかけてくれます。
今回は、AMA (11th Ed)を選んでみました。
この場合、以下のように「AMAによると、100万を表すような四捨五入された大きな数字は、数字と単語で表記するのが望ましい」という注釈が入っていて、「one million」は 「1 million」に修正するようアドバイスが入りました。
選んだスタイルガイドで文章のスタイルを統一できるので便利です。
UKまたはUSスタイル
投稿する論文の記事やオンラインでリリースする記事の場合には必須の機能です。さらに、UKまたはUSスタイルのいずれかを選択できます。
投稿準備の適正チェック
投稿準備の適正チェック機能を使うと、以下の8つの項目の中から20を超えるさまざまなチェックポイントに基づいて、各分野のジャーナルに投稿できる状態であるかどうか、執筆した論文のクオリティを評価してくれます。
投稿するジャーナルに対する適合性:2項目
技術的なコンプライアンス:3項目
倫理的なコンプライアンス:5項目
著者の詳細な情報:4項目
参考文献の詳細:1項目
図と表の詳細:2項目
臨床試験の情報:1項目
キーワードと要約:2項目
今回は、どんな感じでチェックしてくれるのかを見ていただくために、論文ではないのですが、わたしが大学の時に日本語で書いた「英語の冠詞」に関する卒論の一部を使ってみました。
DeepLにかけて日本語を自動翻訳した英文を入力しているのでちょっと内容はあやしいです…。
それぞれどんなチェックをしてくれるのかを簡単に見ていきます。
投稿するジャーナルに対する適合性
執筆した記事をレビューして、入力した文書がターゲットとしているジャーナルに掲載できるレベルかどうかをを判断してくれます。また、提出した原稿が却下された場合を想定し、ほかのジャーナルも提案してくれます。
今回は「The Journal of English as an International Language」と「Culture and grammar in scientific English」いうジャーナルに準拠しているかをチェックしました。
チェック中と完了後はそれぞれ進捗状況をお知らせしてくれます。
こちらがチェックが完了したところです。View Reportをクリックすると結果が表示されます。
残念ながら、この2つともデータベースにないらしく、チェックはできなかったのですが、有名なジャーナルであれば当然チェックできると思います。
技術的なコンプライアンス
文書の要約部分、単語の数、章や見出しの内容をチェックします。
倫理的なコンプライアンス
利益相反、財務開示、倫理的承認、インフォームドコンセント、その他開示すべき内容をチェックします。
著者の詳細な情報
ジャーナルに投稿する際に必要な著者の情報が網羅されているかどうかチェックします。
参考文献の詳細
参照に記載されている、すでに廃止されている参照先がないかをチェックします。
図と表の詳細
図と表のキャプション、これに対応する引用を評価します。
臨床試験の情報
臨床試験ID情報について言及したかどうかをチェックし情報を取得。不正確・不完全なデータを修正します。
キーワードと要約
原稿のキーワードと要約を生成してくれます。
これは一部の画像ですが、該当しなかったので検出はできていません。
文章の整合性
また、論文のように長い文章になると、最初と最後の文章の整合性が取れていない場合も生じます。Trinkaの機能では、文章を評価して、ワンクリックで書き込みの不整合を一瞬で検出してくれます。
この論文の中には、数字をアルファベットで表記している部分と算用数字で表記している部分が混在しているため、数字を統一するようにチェックが入っています。
論文は一般的な文章よりもかなり長いので、論文を執筆していると、途中で違う用語を使ってしまったり、略語を最初に説明していなかったり、逆に何度も略語の説明をしてしまったりするときがあります。
そんなときもちゃんとチェックをしてくれるので便利です。
盗用チェック
アカデミックな文章では特に盗用・盗作のチェックは欠かせませんが、Trinkaには盗作・盗用・剽窃がないかをチェックする機能はありません。
盗用チェックが必要な場合はEnagoで最終稿のチェックと併せてチェックしてもらうか、GrammarlyやQuillBotの有料版などの盗作チェックツールを使うことをおススメします。
Trinkaがおすすめな理由④ 文章作成に便利な機能がある
Trinkaには、文章を作成したり保存したりする際に便利な機能もそろっています。
- Wordの自動ファイル編集
- 変更履歴の保存
- Trinka Cloud
- ユーザー辞書
- 有料校正サービスとの連携
- デスクトップアプリ、ブラウザ拡張機能、OfficeExtension
Wordの自動ファイル編集
論文の執筆に使うことの多いMicrosoft WordファイルをTrinkaにアップロードすれば、そのまま文章に修正や変更を加えることができます。
変更履歴の保存
Wordをアップロードした場合は、文章に加えた修正や変更内容は、すべてTrinka内に保存されています。
このように、変更履歴付きのファイルをダウンロードするか、最終版のファイルをダウンロードするか選ぶことができます。変更履歴付きのファイルは、Wordの機能を使って作られています。
変更履歴付きのWordファイルをダウンロードすると、このように変更履歴が残っているので後でチェックするときに便利ですね。
Trinka Cloud
作成している原稿が消えてしまったりしたら大変ですよね。Trinkaでは、文章はTrinka Cloudに自動保存されます。どのブラウザを使用してもTrinka Cloudにアクセスしてリアルタイムで変更や修正を加えることができます。
もちろん、ドキュメントをインポートしたりエクスポートしたりする機能も備わっていますし、段落形式、フォントサイズ・形式、テキストの整列、太字、斜体、箇条書き、表の装飾を追加することもできます。
ユーザー辞書
辞書機能もあって、登録した単語をユーザー辞書に保存してくれます。ユーザー辞書は、アカウントをクリックすると下の方に用意されています。
有料校正サービスとの連携
Trinkaの親会社は、英語の大手校正会社「enago(エナゴ)」を運営しています。Trinkaでチェックした原稿をそのまま送って「enago」でプロフェッショナルにスムーズにしっかりと校正してもらうことができます。
「Send for Professional Editing」をクリックして少し待つと、校正を依頼した場合の「期限」「料金」が表示されます。これは文字数に応じて計算されています。
わかりやすいシステムでTrinkaでのチェック→Enagoでのチェックという流れが確立しているので、スムーズにストレスなく原稿をチェックしてもらうことができますね。
デスクトップアプリ、ブラウザ拡張機能、OfficeExtension
Trinkaには、通常必要になるプラグインがそろっています。
ブラウザのアドオン (Chrome、Microsoft Edge、Firefox)
Microsoft Wordのアドイン(Windows)
ブラウザのSafariのアドオンとMac用のWordのアドインは現在準備中とのことで楽しみですね。
Trinkaのおすすめの理由⑤ ホームページは日本語
Trinkaは、英語の大手校正会社「enago(エナゴ)」を傘下に持つクリムゾンインタラクティブが運営しています。
Trinkaの日本法人は東京都の千代田区外神田にあります。
このため、Trinkaの機能や料金、よくある質問などのホームページはすべて日本語で書かれています。
この日本語も機械翻訳などではなく、きちんとした日本語で書かれているので何か疑問点や調べたいことがあっても探しやすく便利です。お問合せのフォームも日本語になっています。
実際の校正ツールの画面は英語ですが、ホームページが日本語なのは日本人にとっては何かと安心ですね。
ここまで、Trinkaがおすすめな理由を5つお伝えしてきました。
【Trinka】残念な点・デメリット【4つ】
一方、Trinkaにもちょっと残念な点はあります。Trinkaのデメリットは以下の4点です。
- フリーズすることが多く英文校正にやや時間がかかる
- 英文法の間違いの理由は出ない
- たまにチェックできていない間違いもある
- 盗用・剽窃のチェック機能はない
Trinkaのデメリットの1つ目は、Trinkaに英作文を入力したりコピペしたりした後に校正結果が出るまでやや時間がかかることです。
文章が長くて時間がかかるのは納得なのですが、文章が1つだけでもちょっと待たされたりします。また、途中でフリーズしてしまうこともあります。
次に、英文法の間違いで修正が入った場所では、間違いを検出した下線部分をクリックするとこのように修正候補は出るのですが「なぜ修正が必要なのか」は出て来きません。
例えばこのように「they」を「them」に変えるようにアドバイスが出るものの、なぜ「them」に変えなければいけないのか、という説明は出ません。
こんな方は修正理由も出して欲しいですよね。
間違いをチェックしながら英語力をつけたい。
また、たまに間違っていてもチェックが入っていない場合もあります。ただ、AIがデータを日々学習してアルゴリズムが進化していきますので、添削の精度がさらに向上していくのは間違いないです。
最後にもう1点、アカデミックな文章に特化しているのに、なぜか有料版でも盗用・剽窃のチェック機能はないのは残念な点です。
この機能もそのうちアップデートで追加されることを期待しています。
【Trinka】どんな人におすすめ?
Trinkaは、学術論文や研究資料などに特化したアカデミックな分野専門のAI搭載の英語の文章校正ツールです。
世の中にはいろいろな英文添削・校正ツールがあります。特にGrammarlyは添削精度も高く有名です。
でも、こんな方々にはTrinkaがおススメです。
- 英文法やスペルミスの修正だけでは不満
- アカデミックな専門用語を正しく使いたい
- 学術論文にふさわしいトーンにしたい
- 論文を簡単に正しいスタイルに変換したい
- 初稿はTrinkaでチェックしてコストを抑えたい
学生、研究者、開発者、専門機関の方々にとても便利なツールだと思います。
【Trinka】口コミ・評判
Trinkaは口コミや評判でも高評価でした。
学術論文、テクニカルライティング向け英文校正ツールのTrinka。
スタイルガイドの準拠とか専門用語のスペルチェックとか良さげ。
分野も医学から社会科学、コンピューターサイエンスもカバーしている。https://t.co/Wb0Qp4m0mA pic.twitter.com/hEAOXq6a5X— shiromadara (@oogomadara) January 22, 2021
色々な分野をカバーしてくれるのがいいですよね。
エナゴの自動論文校正ツール「Trinka」なるものを発見。ネットの評判はまぁまぁ良さそう。
試しに使ってみるか。こういうのがどんどん導入されていくと、英語論文への閾値もかなり低くなりそう。https://t.co/ROjhMCBQmJ
— 制御系エンジニアリングセンター (@KariControl) April 21, 2021
たしかに、いろいろなAI搭載の英語校正ツールが出てきてますます便利になっていきますね。
AI英文校正サイトのTrinkaがいい感じです。
英語論文の校正に最適化してあるらしい。無料の範囲でも十分役に立ちます。
ちょっと前にGrammaryから乗り換えました。
DeepLとTrinkaの併用しまくってます(笑。ノンネイティブの強い味方です。https://t.co/ZyNB2Rs6bN— Mitsuo Terada@乳腺科医 (@MamMa_mimumemo) November 24, 2021
Trinkaは無料版でもいろいろな機能を試せるのが嬉しいです。
【Trinka】無料プラン(ベーシック)と有料プラン(プレミアム)の違い
Trinkaは、無料プランでもかなりの機能が使えますが、ヘビーユーザーの方や長い論文をチェックしたい方には有料プランのプレミアムが便利です。
プラン | ベーシック(無料) | プレミアム |
料金 | 無料 | 月額US$20 年間一括払いUS$80 |
英文チェック | 1か月10,000単語まで | 制限なし |
ファイル自動校正 | 出版適正チェックと 合わせて月2回まで |
出版適正チェックと 合わせて月5回まで |
パワーモード | 60 minトライアル | フルアクセス |
出版適正のチェック | ファイル自動校正と 合わせて月2回まで |
ファイル自動校正と 合わせて月5回まで |
有料会員のみ | なし | 新機能の先行利用 Wordプラグイン以外 全て |
校正者による英文校正 | 申し込み後すぐ利用可能 | 申し込み後すぐ利用可能 |
Wordプラグイン | なし | あり |
企業で使う場合、Trinka Enterpriseを使うと、Trinkaの全ての機能が無制限で使えて、さらに製品やシステムに応じたカスタマイズも可能です。
6人以上のチームで利用する場合はさらにお得な料金体系になっているようです。
【Trinka】無料会員の登録方法
Trinkaの無料会員の登録方法をご説明します。
無料会員の場合、登録時にクレジットカードの入力を求められることはありませんので、ご安心ください。
- STEP 1公式サイトで無料登録
Trinkaの無料会員登録はこちら からどうぞ。
Trinka公式サイト
https://www.trinka.ai/jp/Trinkaのトップページは日本語なので安心です。どちらでもいいのでトップページにある「無料で登録する」をクリックします。
- STEP 2アカウント情報を入力
Googleのアカウントで登録するか、氏名、メールアドレス、パスワードを入力して無料会員に登録します。
Trinkaの会員登録時のパスワードは、小文字だけなどのパスワードは使えません。必ず以下の画像の通りの文字・数字・記号を1文字以上入れる必要がありますのでご注意ください。
入力後に「私はロボットではありません」にチェックを入れます。
- STEP 3アンケートに答える
会員登録が完了した後にアンケートが出ますので、どの分野でTrinkaを使う予定かを選んで「Start writing」をクリックします。
あくまでもアンケートなので、それほど深く考えてえらばなくても大丈夫です。
- STEP 4説明画面を見る
Trinkaの説明画面が出ますので、適宜進んでいくか、右上のXをクリックして閉じます。
- STEP 5登録が完了!
おつかれさまでした!これでTrinkaの無料会員の登録が完了しました。
【Trinka】まとめ:世界初の論文&アカデミックに特化した英文校正ツール
この記事では、Trinkaについて詳しくご説明してきました。
Trinkaは、研究者や学生向けに大手校正会社エナゴの親会社が開発した、世界初の英語の論文・テクニカルライティングに特化したAI搭載の英語の自動校正ツールです。
一流大学や学術機関、出版社などもTrinkaを使っています。
おさらいすると、Trinkaがおすすめな理由はこの4つでした。
- 英文を校正して精度を上げてくれる
- 学術論文に適した英文に改善できる
- アカデミックな文章に便利なオプションがある
- 文章作成に便利なオプションがある
Trinkaは、各種の専門分野の膨大なデータベースの英文ライティングを機械学習し、日々改善されていきますので、新しい用語やスタイルにも対応します。
アカデミックな文章を作る方にはとてもオススメの校正ツールです。まだ使ったことのない方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
英文の添削・校正ツールとしては最高峰のGrammarlyについての記事も書いていますので、興味のある方は読んでみてくださいね。
おすすめの英文の自動書き換えサイト「QuillBot」のレビューはこちら